モノをツクルコト、junkなモノたち、naturalなイキカタをこよなく愛し、ローカルな土地で森の住人となり、日々こつこつとモノづくりにはげむ
by sugardrop5
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title:「2008年の冬」
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ぶ厚い雲に覆われた空から、つめたいつめたい雨玉がぽつりと落っこちてきた。予報通りのお天気だ。雨の日の風景、葉の落ちた木々が、余計に寒々しく見える。どんよりした冬の空をみると、ワイエスの絵を思い出す。





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アンドリュー・ワイエス Andrew Wyeth(1917年 7.12~)アメリカの画家である。代表作の「クリスティーナの世界」というテンペラ画は、どこかで一度は見たことがあるだろう。どんよりした雲の下、草原に横たわる少女と、遠くに見える小屋が描かれた作品といえば、ピンと来る方もいらっしゃるのでは?この絵の中の空は、どこか寂しげで、寂寥感が漂っている。今日の空のようだ。他に、「1946年の冬」も、私の好きな作品であるが、その絵には少年が丘を駆け下りて行く様子が描かれている。作品そのものもどことなく寂しげな印象を受けるが、この絵を描いた当時、ワイエスは父親を列車事故で亡くすという辛い体験をしている。事故現場をその絵の中に描き、自身も少年という姿で表現した「1946年の冬」の作品。当時の作者の心情が、この絵から伝わってくるようだ。繊細で緻密な「線」の描写が特徴的な彼の作品を、またじっくり鑑賞してみたくなる、そんな2008年の冬。
折りしも、現在bunkamura ザ・ミュージアムでワイエス展が催されており、今月23日までというので、時間があったら作品に触れてみたいものである。興味のある方は、足を運んでみてはいかが?

テンペラ:
水性と油性の成分が混合した乳濁液を媒剤とする絵画技法。テンペラは混ぜ合わせるという意味のラテン語Temperareを語源としている。乳化剤として鶏卵を用いる卵テンペラ、蜜蝋やカルナウバ鑞を鹸化した鑞テンペラ、カゼインを使うカゼインテンペラなどの処方がある。西洋の絵画で広く行われてきた卵テンペラには、油彩画のような黄化・暗変を示さないという特徴があり、経年による劣化が少なく、数百年前に制作された作品が今日でも鮮明な色彩を保っている。
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by sugardrop5 | 2008-12-17 08:07 | Garden
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